2014年04月09日
2013年度5年(高校2年)ヒューマンライツ部の箱田麻実さんが、「『共に生きる社会』めざして/高校生作文コンテスト」(主催:国際医療福祉大学・毎日新聞社)で優秀賞(全国2位)を受賞。作文タイトルは、「私のハラボジ―命の教え―」(ハンセン病および高齢者問題)。その副賞として、上位5人の高校生がベトナム医療・福祉体験ツアーに参加しました。
箱田さんは、「ベトナムと日本の医療の違いや文化を存分に感じられた。大きな学びだった」「貴重な学習体験の機会をいただいた主催者のみなさま、そして作文を書くきっかけと学びを与えてくださった長島愛生園の金泰九(キムテグ)ハラボジ、活動をともに行ってきた先輩や後輩、仲間に改めて感謝です」と語っています。
以下、簡単に報告をしてもらいました。
●3月21日
ベトナムは医療も発展途上。ベッド数が足りず、1つのベッドに2人の患者が寝る状況が当たり前です。発展途上だからこそ、普段見ることのできない現場に入らせてもらえたのは貴重な体験でした。ICUで「寝たきりの患者さんをみることは怖いか」と看護師さんに聞かれました。機器をつけないと生きられない状態でも私と同じ命。「怖くない」とはっきりと思えました。
●3月22日
ホーチミン市内観光
日本よりも治安が不安定だと聞いていました。しかし、街やお店の人たちみんな明るくて、ベトナムの人が好きになりました。今回の機会がなければ一生、訪れることがなかったかもしれないベトナム。行ってみて体験しなくてはわからないことがたくさん。ベトナムを再度訪れたくなりました。笑顔でいっぱいの一日でした。
●3月23日
メコン川は日本の川とは違い、大きくゆったりとしています。船に乗ってのクルージングはとっても心地よかったです。
ベトナム戦争の歴史。村人が虐殺されている写真。戦争はどんな国であっても起こってはいけないと改めて思いました。今もベトナムの方々の体に残る枯れ葉剤被害。原発事故の放射能にさらされている日本の状況と重なりました。すべて他人事ではありません。悲しい歴史から学び、未来にそのようなことが起こらないようにする。たとえ遠く離れていても、誰かのことを隣人のように思う心を持つべきだと思います。
●3月24日
総領事館とJICAではベトナムをより良く変えていこうと努力されている日本人の方からお話を伺いました。「大切なことはその国が自ら発展していけるような支援にすること」という言葉に支援のあり方を考えさせられました。
その後に訪れた病院のリハビリテーション科は日本の支援で成り立っているそうです。つながりあい、支援することの力を感じ、嬉しくなりました。
ホテルでは、仲間や先生と意見交換をし合い、学びを深めました。話し合いの中で「平和な未来をつくるためには心を込めて伝えていくこと」という結論に至りました。住む場所は離れていても学びを共にした仲間たちは一生もの!それぞれの地域で学んだことを様々な形で伝えていきます。