2016年08月26日
盈進高校サッカー部女子主将 楢崎 ありさ(高校3年C組)が7月28日(木)15時から、「ふくやま芸術文化ホール(リーデンローズ)」で行われた、「平成28年度全国高等学校総合体育大会・サッカー競技女子」の開会式で「歓迎のことば」を述べました。
全国の地域代表16校の選手、監督以下関係者等、約1000人の参加した会場で、実に、正々堂々の「歓迎のことば」に来賓や、大会関係者から多くの賛辞をいただきました。今年4月に発足した女子サッカー部の主将としてチームをまとめ、全国高等学校総合体育大会広島県予選では初参加でベスト4と健闘し、そのリーダー性と信頼度でこの大役に抜擢されました。
開会式の様子
来賓席向かって左端が楢崎 ありさ(盈進学園サッカー部女子主将)
「歓迎のことば」を読む楢崎 ありさ(盈進学園サッカー部女子主将)
「歓迎のことば」全文
平成28年度全国高等学校総合体育大会サッカー競技女子
開会式 歓迎の言葉
全国各地から来られたサッカー関係者の皆様、ようこそ福山の地にお越し下さいました。
この福山市は、今年で市制施行100周年という祈念すべき年を迎えました。この祈念すべき年に、全国から皆様をお迎えできる事に心から感激し、感謝しております。
さて、福山から100㌔離れた広島市は、先月アメリカ大統領オバマ氏の歴史的な訪問を受けました。1945年8月6日に原爆を投下され、瞬時に14万人の命が奪われて以来、今年で、71年目の夏を迎えます。
ここ、福山市も、原爆投下2日後の、8月8日の夜、空襲を受け、市街地の80%が焼失し、市民の81%にわたる4万7千余人が被災しました。
戦後、復興が進められ、街が再建され、1956年(昭和31年、)当時の小さな公園付近の住民が「戦災で荒廃した街に潤いを与え、人々の心に和らぎを取り戻そう」とバラの苗木100本を公園に植えました。やがてこの公園が整備され市民から「バラ公園」と呼ばれるようになり、毎年行われる福山市最大のイベント「福山バラ祭り」として発展しました。そして市制施行100周年の今年、「100万本のばらのまち」を目指し、市民、団体、行政が手を取り合い様々な活動に取り組んでいます。
私たちは、戦争を知りません。原爆の被害にもあっていません。だからこそ、広島の地で生まれ、福山で育った私たちには、戦争の悲惨さと、原爆の非人道性を伝える義務と責任があると思っています。
大好きなサッカーができて、毎日、当たり前に元気に暮らす事ができるのは、悲しい過去を反省し、たくましく生き抜いてきた先人の苦労があってこそであると感謝し、二度と過ちを繰り返してはならないと強く決心しています。
選手あるいは関係者の皆様、私たちは皆様を心から歓迎し、運営に補助に全力でサポートします。皆さんの一つ一つのプレーが未来のナデシコや、この大会に関わるすべての人に勇気と感動をあたえてくれる事を願うとともに、もしも時間が許せば、復興した福山市の姿や、広島市の平和公園を訪れ「ヒロシマの心」に共感される事をお願いして歓迎のことばとさせていただきます。
2016年(平成28年)7月28日
盈進学園盈進高等学校サッカー部女子主将
楢崎 ありさ