2024年01月27日
ポーランド大使来校
2024年1月25日、駐日ポーランド共和国特命全権大使のパヴェウ・ミレフスキさんが来校されました。
今回もオールイングリッシュで、生徒に向けて語ってくださいました。
まずは、ポーランドの歴史と大使の歩んでこられた道についてです。ポーランドが近代の激動の中歩んできた国であること、独立を果たしながらも第二次世界大戦で国民の5分の1がなくなるほどの被害を受けた国であること、戦後は冷戦体制の中で自由が奪われてきたが、1989年、国民自ら自由と民主主義を勝ち取ったことを、熱く語ってくださいました。そのとき大使は子どもだったそうですが、幼心に社会が変わったことを感じられたそうです。そして、それから勉強を続けられ、首都ワルシャワの大学で学ばれた後は中国にも留学し、その後外交官となり、世界の大使館に勤務された後、日本大使となられたそうです。まさに、ポーランドの民主化、そして発展とともに歩まれてきた人生だということがお話からも伝わりました。
大使のお話の後は、生徒からの質問タイムです。「どの教科が大切だと思いますか」との質問に、「歴史だよ。歴史は過去を知り、人びとが歴史の中でどう民主主義と人権を得てきたかを学ぶことができる教科だからね」と答えられました。また、生徒が時おり英語に詰まっても、「大丈夫だよ」と優しく語り、「英語が上手いかどうかより、コミュニケーションを取ろうとする気持ちが大事なんだ」と励ましてくださいました。大使の優しさに生徒も魅了され、大使のことが大好きになったようでした。
最後にある生徒が、ドイツとの関係について質問しました。そのとき、大使は「ドイツはすでに私たちに謝罪している。だから、もう謝罪する必要はない。大切なのは、過去を見つめながらも、ともに未来を向いていくことだ」と述べられました。そして、どの質問の中でも、何度も「Human rights」と繰り返し、人権の大切さを語られました。
最後は多くの生徒と触れ合い、言葉を交わし、笑顔で会場を後にされました。
ポーランドの歴史はもちろん、何より大使の人間としての大きさに触れた一日となりました。