*作文および英語と日本語での面接による選考(選抜)
・・・フィリピン日本大使館や、JICA(国際協力機構)フィリピン事務所、バターン半島を訪れたり、現地の高校生と一日ディスカッションしたり・・・。五感をフルに使って学ぶプログラムがぎっしりだった。・・・特にJICAで学習した「信頼」の話が印象に残っている。「平和は信頼に基づくもの。開発を通じて人と人、地域と地域を信頼でつなぐことにより、平和をつくる」「自分が相手を信頼してこそ、信頼を得られる。まずは相手の立場に立って、相手を理解する、受け入れること。時間はかかるが、態度で示していかなければならない」。・・・国際関係だけでなく、日常生活にも同じことが言えると私は思う。やはりface to face、直接会い、目を見て、対話することが大切なのだと私は考える。・・・
未来塾に参加するにあたり、私は一つのテーマを追及してきた。それは“歴史”である。・・・この場所は、”バターンの死の行進”の現場でもあり、道中には犠牲者を弔う慰霊碑が散見された。サマット山には巨大な十字架の慰霊碑が、また記念碑も建てられている。それを読むと、日本は”明確な悪”と表記されていて、複雑な気持ちになった。日本に住んでいてまず見ることのあまりない表記を見て、戦勝国の歴史認識と敗戦国のそれとの違いを痛感した。・・・歴史とは一つの国家、もしくは国民にとって大きなアイデンティティーにもなり、国境を持たなくなり始めた近年において、文化を尊重するうえで相互に理解しなければならないものであると思う。・・・